「私たちは、ベーカリーの方にお話しする時、お客様がいつそのパンを食べるのかを中心に考えてもらいます。買った当日よりも翌日や2日後などに食べたり、冷蔵庫に入れたりすることも多いのですが、それでもパンは柔らかいままである必要があります。
大手製パン会社様で多く採用されている中種製法という方法があります。全材料の70パーセントで生地を練り、3時間発酵させます。その後に残りの30パーセントの材料を入れてパンを作ると、とても柔らかくなります。この中種製法で、柔らかく・機械による生産にも強く・安定性のあるパンを作ることができます。みなさんも柔らかさを求めるなら、ご家庭で挑戦してみても面白いと思います。
今日は材料を全部一度にミキシングするストレート製法ですが、パンを買ってすぐに召し上がるお客様の多い個人のパン屋さんはこちらの製法で焼いていますね。」
大手と個人店にも違いが色々あるのですね。
そしてアーモンドクーヘンの焼成です。
フィリングはマジパンとバターに「アーモンドミルク12」を混ぜたものを、絞り袋を使って5箇所に絞ります。
「上にはスライスアーモンドとピュラトスの「フロレックス」を乗せます。
「フロレックス」は水に混ぜるだけでフロランタンなどのお菓子を作れる粉で使い勝手の良いパティスリー向けの製菓材料ですが最近はベーカリーでも使われるようになってきました。少し値段が張りますがアマゾンなどでの販売もあります。」
「焼成は、温度ではなく時間で考えましょう。例えばこのオーブンは上が220℃、下が195℃です。自分のオーブンで焼く時に何分かかるかということがポイントです。
フランスパンを焼く時にはオーブンに蒸気を入れますが、オーブンの中を加湿したい場合は、あらかじめ水を入れた天板をオーブンに入れて蒸気を出してください。パンを焼くときも水を入れたボウルなどを(ボールなどの容器をそのまま)オーブンに置いたままで(ておけば)大丈夫です。」
色々な興味深いお話を聞くうちに、時間もそろそろ終盤となり質問タイムになりました。
Q. 生地を捏ねるとき、たたきつけるのは力と回数どちらが大事でしょうか?
A.「叩いて延ばす、というのを基本としていただき、できてないように感じたら生地を長い時間休ませれば良いことです。捏ねるか休ませることでグルテンが作られるので、捏ねるのができていない場合、生地を長い時間休ませましょう。
難しいと言われるフランスパンも、時間さえかけられるならとても簡単です。」
Q. ドイツパン(プレッツェル)の表面が黒いのはどうしてですか?
A.「焼く前に苛性ソーダにつけているからですね。ただしこれは保健所の許可もいりますし、日本では重曹で代用していることが多いですが出来上がり製品は違います。」
ここでアーモンドクーヘンの焼き上がりを知らせるメロディーが鳴りました。
会場中が焼きたてパンの甘くていい香りに包まれています。
この後は、焼きたてパンの撮影等を自由にしていただきイベントは終了となりました。
皆様へのお土産はアーモンドミルク10、ピュラトスの「ベルコラーデ」チョコレートサンプル3種類アソート、ミルクフランス、アーモンドクーヘンです。
参加いただいたメンバー様からの感想を一部ご紹介いたします。
…など、他にも多くのメンバー様から「このような企画を今後も期待している」という感想をいただきました。
業界トップクラスの企業がコラボレーションするという初めての試みでしたが、今回はアーモンドミルクの栄養やアレンジ方法、製パンへの応用や製パンの技術や知識をたくさんご紹介することができました。事務局は今後も皆様に楽しんでいただける企画をどんどん考えて参ります。
次回もたくさんの応募ご参加をお待ちしております!