東日本大震災、そして、東京電力福島第一原発事故から8年。福島では、復興・再生に向けた活動の一方で今もなお風評被害が残っています。そこでみんプロのメンバーの皆さんにも、福島の今を知り、食の安全と美味しさを知り、人に出会いその暮らしを知っていただいて、それらを多くの人に伝えて頂ければと願い、復興庁が主催する福島ツアーのご参加とツアーを組み立てる企画会議へのご参加を募り開催しました。今回は、福島ツアー2日日のレポートをお届けします。
企画会議の模様はみんプロレポート vol.16、ツアー初日の模様はみんプロレポート vol.17をご覧ください。
- 開催日時
- 10月23日、24日
- 参加者
- みんプロメンバー 8名、タレントの渡辺美奈代さん・息子の矢島名月さん、Instagramで発信しているイラストレーターのモチコさん
- メディア取材
- TOKYO FM、RETRIP
⑦ ふくしま農家の夢ワイン(二本松市)
2日目最初の訪問地は、「ふくしま農家の夢ワイン」です。福島に移住をし、農業を始めて5年ほどで震災に遭われ、復興や風評被害含め非常に苦労されたオーナーの関さんにお話を伺いました。ワインのほかに地ビールやシードルなども作っています。
関さんは、ワイン造りを通じて福島に貢献したいという思いがあり、「安心・安全」はもちろん、「持続可能」というキーワードも加えた大きな枠で、有機農業を捉えなおす必要があると考えているそうです。辛く大変な時があったにも関わらず、福島と農業に関して、夢を持って新たな取り組みに挑戦しているお話を伺うことができました。
お話を伺った後、みんプロメンバーたちは、ワインの製造場所を見学しました。製造場所に入った瞬間からワインのいい香りが充満し、その中で生産者のこだわりを聞きながら製造過程を見ることができました。
最後に、試飲もさせていただいたところ、味へのこだわりだけでなくそれぞれにテーマがあり、フレッシュな果実の味で飲みやすく、食事にもあわせやすいワインとシードルでした。
【メンバーコメント】
- ●震災の話や、製造者の前向きな姿に勇気づけられました。ワインもとても美味しかったです。
- ●震災でとても大変な思いをしたのに、それを感じさせない明るさがとても良かったです。男のロマン、福島のロマン、農家のパワーを感じさせるお話と取り組みで信念をもって、丁寧に作るワインの素晴らしさに感銘を受けました。
- ●池井戸潤の小説にでもなりそうなお話でした。自分たちで作ろう、全部作ろう!と思って本当に作ってしまうのはとてもすごい事だと思いました。奥様が、震災直後、県外に離れる時すれ違う車を見るたびに福島を見捨てているような気持ちになり辛くなったと言っていたのが心に残りました。
- ●夢に向かって歩んでいるスタッフさんがとても素敵でした。今が一番どん底でこれ以下はない。上るしかないと言っていた言葉が忘れられません。福島の復興を願わずにはいられませんでした。
- ●夢ワイン。素敵なネーミングですが、実際もみなさんの夢が詰まったワイン農場であることを知り、そのワインの味わいにより一層の深みを感じることができました。明るく話してくださった姿も印象的でした。全国にこの夢ワインで作られたワインが販売されると良いなと思いました。
- ●作られている方たちの人となりを感じることができて楽しかったし、ワインの味も親父さんたちに似ているのかなと思いました。辛口のシードルは、のんべえの親父さんたちが作っているのがわかりやすい味で美味しかったです。自信があっても負けない心意気が元気をくれました。
- ●美味しいシードル。そしてそれにも増して、ご案内くださった関さんの実直なお人柄とそのお話ぶりが大変魅力的でした。自然体で、言動に裏表がなさそうな方。「隠さず発信していく」と仰る言葉に強い信頼感を覚えました。また、「おやじの夢」のエピソードに心惹かれる人は多いものと思います。ワインの購入だけでなく、「面白そう!自分もつくりたい!」と望む人に向けての「参加型」「体験」ビジネスの拡張を期待しています。